今回の記事のテーマとして「コロナ特例で固定資産税が免除or1/2」となる制度を扱っていければと思います。
「持続化給付金」「家賃支援給付金」ほど有名ではないのですが、業種によってはかなりの金額の経営的メリットが出る支援策ですので、しっかり内容をおさえることをオススメします。

どんな制度か?

中小事業者等の保有する建物や設備の2021年度の固定資産税等を、事業収入の減少幅に応じ、ゼロまたは1/2とする制度です。
より具体的には、「2020年2月~10月までの任意の連続する3ヶ月の事業収入の前年同期比減少率」が

・50%以上減少した時

→減免対象の固定資産税等が全額免除

 

・30%以上50%未満の減少時

→減免対象の固定資産税等が1/2免除

となります。
具体例を記載すると、一般に2020年2月~10月でコロナの影響が大きい4月~6月でみたとして、以下のような事業収入の時

3ヶ月の事業収入を前年同期比で比べて、(330万-120万)/330万=63%の減少率となり、全額免除となります。

全ての固定資産税が対象となるのか?

減免の対象となるのは、「事業用家屋の固定資産税・都市計画税」及び「設備等の償却資産に対する固定資産税」となります。
土地については残念ですが対象とはなりません。
とはいえ、例えば旅館業や多額の設備投資をしている製造業などでは、金額的影響が大きいので、ぜひ活用を検討ください。

どんな手続きをすれば減免が受けられるか?

売上や対象となる事業用家屋・償却資産について認定経営革新等支援機関等(≒税理士)の確認を得た必要書類とともに市町村の窓口に申告をします。
全体の流れとしては以下図を参照ください。

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順に解説すると、「①確認依頼」で税理士に提出する申請書を、まずは事業者が市町村のウェブサイトなどから入手します。
その申請書に

Ⅰ)中小事業者等であること
Ⅱ)事業収入の減少額
Ⅲ)特例対象家屋の事業用割合

を記載し、税理士に確認依頼をします。

「②申告書発行」で、税理士は中小事業者等から提出された申請書を確認し、申告書を発行します。

「③軽減申告」で、中小事業者等は市町村に、税理士が確認した申告書と、税理士に提出した書類一式を提出します。

以上、中小企業庁のサイトに基づいて流れを記載しましたが、もしご自身で申請書を作成するのが不安でしたら弊社までご依頼ください。

まだ金沢市など申請書類が公開されていないのですが、弊社側で大半の書類作成はできるのではないか、と考えております。
ご依頼いただくとしたら、そもそも制度の対象となるかどうかだけ皆様で判定してくれれば大丈夫です。

いつ市町村に提出すればいいか?

市町村による受付開始は2021年1月から開始で、1月31日が期限と、かなり短い申請期間となっています。

一方で、税理士への確認依頼については、1月を待たずに可能ですので、市町村から申請書式が公開され、自社の売上が前年同期比で連続する3ヶ月で30%以上減少している場合は、早めに弊社まで申告書発行依頼をしていただければと思います。

まとめ

事業者によっては金額的影響が大きい一方で、あまり有名でない固定資産税の減免についてとりあげましたが、いかがでしたでしょうか?
要件にハマる事業者は、固定資産税が少ない場合を除き、申請書類も標準的には3ページ程度でしたので、申請することをオススメします。
なお、繰り返しになりますが、申請期間が2021年1月から開始で、1月31日が期限とかなり短いので、ぜひ制度を忘れずに弊社にご依頼いただければと思います。

この記事を書いた人

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野村 篤史税理士法人のむら会計 代表(公認会計士・税理士)
金沢で50年続いている会計事務所、税理士法人のむら会計を運営。
ITの知識・金融機関監査の経験を生かし
普通の税理士事務所+αのサービスを提供。

【著書・掲載実績】
図解でざっくり会計シリーズ2 退職給付会計の仕組み(中央経済社)
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