freeeの給与計算ソフト。使用感をレポート
会社設立、起業支援を石川・金沢で事務所としては50年以上行っていますが
最近、freeeをはじめとしたクラウド会計を導入する方が増えています。
私たちの法人はfreeeの認定アドバイザーに登録されていますが
会計ソフトとしては利用していたのですが
今までfreeeの給与計算ソフトを活用した事例はなかったので私自身使用感がわからない状況でした。
年末調整が近くなり、給与計算をどうしたら効率的にできるか
考えるよいタイミングだったので
freee給与計算の使用感をレポートします。
<最初にやること>給与規定の設定
給与計算freeeにログインすると
最初に以下の画面になります。
「給与規定を設定」の「規定」というワードで
少しぎょっとしたのですが、何のことはない
給料の計算期間や締日などの基本的な情報登録です。
最初に計算の締日と、給与支払日を登録します。
次に休日と勤務時間。
さらに健康保険の設定。
ここで便利なのが、保険団体と県を選べば自動で料率が設定されること。
中小企業だと、通常は「協会けんぽ」です。
次に雇用保険。
選択式なので間違えずらいようになっています。
通常は「一般事業」です。
続いて住民税。
「会社が住民税を徴収(住民税特別徴収)」が普通ですので「する」にチェックを入れます。
最後に割増賃金のパーセンテージの決定。
デフォルトで法律の基準を満たす設定になっているので
会社として特に給与規定で定めていなければ、そのままでOKです。
ここまでで、最初のステップは終了です。
<次にやること>従業員を追加
ここから、従業員を給与計算システムに登録していきます。
登録のやり方が従来型のソフトにない
クラウド独自の方法を活用しているので、非常に便利。
「従業員を追加」ボタンをクリックすると以下の画面になります。
追加の方法が2つあります。
左の「従業員情報を本人に入力してもらいましょう」と
右の「または、ご自身で入力することもできます」の2つです。
クラウドの特性をうまく使っているのが
左の「従業員情報を本人に入力してもらいましょう」の方。
結論から言うと
「従業員のメールアドレスさえ知っていれば
経営者はアドレス入力だけすれば初期設定が完了します。」
忙しい経営者の時間をとらない効率的な設定。
まず、メールアドレスを入力し、「招待メールを送信」ボタンを押すと
従業員に以下のメールが届きます。
以降はしばらく従業員がやる作業で経営者は何もしません。
リンクをクリックし、従業員はパスワードを設定します。
メールアドレスとさきほど決めたパスワードを入れることで
従業員がfreee給与計算ソフトにログインできます。
そして、個人情報を登録。
終わるとホーム画面へいきます。
そこから、扶養親族の情報や勤怠を従業員自身に入れてもらえば
ほとんど経営者は手間がかかりません。
続いて、経営者が自分で登録する
「ご自身で入力することもできます」もパターンも見ていきましょう。
まずホーム画面に右の「または、ご自身で入力することもできます」をクリックします。
すると、以下の画面が出るので
先ほど従業員に入力してもらった情報を経営者が自分で登録するイメージになります。
入れると、従業員の織田信長さんが登録できました。
<最後にやること>従業員情報の更新
初期設定はほとんど終わったので
あとは個人別の情報登録です。
まず、以下画面で従業員の名前をクリックします。
すると、従業員情報を変更画面になるので
まずは「基本情報」をクリックします。
最低限、設定するのは月給の金額です。
その後、「社会保険」の金額を月給にあわせて変更します。
また、「税金」「家族」の情報も変更できるので
住民税の情報や扶養家族の情報を設定しましょう。
ここまでくればもう終わりです。
メニューバーの「給与・賞与明細」を見れば勝手に給与明細が出てきます。
まとめ
freee給与計算を使って感じたのは
「給料計算や社会保険の知識がなくてもある程度正確なものができそう」
という感想です。
総務・人事の経験がない方は
給与計算は意外と難しいのですが
freeeを使えば難しさを感じずに、ある程度までできます。
また、クラウドの特性を生かして
従業員に基本情報を入れてもらうのは画期的です。
従来のインストール型のソフトだと
一般の従業員に給与計算ソフトを触ってもらうのは
技術的にもセキュリティ的にも問題があったので
そのようなことは不可能でした。
会社設立・起業直後の方にとって
雑務を他人に振り、本業に力を注ぐ時間を作るのは
非常に重要な考えですので
freee給与計算はよいサポートになると感じました。
この記事を書いた人
- 税理士法人のむら会計 代表(公認会計士・税理士)
-
金沢で50年続いている会計事務所、税理士法人のむら会計を運営。
ITの知識・金融機関監査の経験を生かし
普通の税理士事務所+αのサービスを提供。
【著書・掲載実績】
図解でざっくり会計シリーズ2 退職給付会計の仕組み(中央経済社)
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