事業復活支援金 ~申請は焦らずに!~

こんにちは。石川県金沢市にある税理士法人のむら会計、公認会計士・税理士の野村です。

今年の助成金の目玉。
事業復活支援金について解説します。

過去にあった一時支援金、月次支援金と似たような仕組みになっております。
ぜひ、対象の方は支援金を得ていただければと思います。

動画もよかったら参照ください。


申請期間

申請期間ですが、2022 年1月31日~5月31日になります。

そして一番大事な点として、結論からいうと、申請を急がないでください。
かえって急いで申請した結果、上限一杯まで支援金がもらえない可能性もあります。
そのため、落ち着いて例えば4月や5月になって全部数値が出揃った後に申請するというのも 1つの手です。

また、今時点で計算してみて、仮に支援金がもらえない、ということになっても、4月か5月にもう一度計算したらもらえるようになる、というケースもあります。
そのため、しっかり内容を把握いただければと思います。

給付対象

以下、2点を満たす事業者が対象となります。

  1. 新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者
  2. 2021年11月~2022年3月のいずれかの月(対象月)の売上高が
    2018年11月~2022年3月の間の任意の同じ月(基準月)の売上高と比較して
    50%以上 or 30%以上50%未満減少した事業者

1については、大抵の事業者はコロナの影響をうけていますので、あまり悩むところはないかと。

2について、分かりづらいのですが、結論としては2018年以降の11月~3月の売上をすべて並べて、月単位で直近の11月~3月の売上との減少率を出してみてください。
以下の表のような形です。

その結果、30%以上売上が減少している月があったら給付金を受け取ることが可能。
50%以上減少している月があったら給付額が増額されます。

なお、このシートを作ろうとすると、2022年1月~3月はまだ分からないため、完成しないことに気づくかと思います。
つまり一番有利な給付額となる月がまだ現時点ではわからないのです。

そのため、申請を急がないでください、という話になります。

給付額

給付額は以下算式で計算されます。

 

基準期間の売上高 - 対象月の売上高 × 5ヶ月分

 

先ほどの表に照らして数値を入れると

 

基準期間の売上高:4,880,000円
(=50%減少があった年度の11月~3月の売上高)

対象月の売上高 × 5ヶ月分 =640,000円×5=3,200,000円
(=直近の11月~3月で減少率が一番大きい月 × 5)

給付額:4,880,000円 - 3,200,000= 1,680,000円

 

となります。

ただし、給付額には基準月を含む事業年度の年間売上高に応じて以下の上限があります。

今回の例で、年間売上1億円以下の法人の例だとしたら

給付額1,680,000円 > 給付上限額1,000,000円

であるため、100万円が給付額となります。

申請の流れ

一時支援金or月次支援金を過去に受給しているかどうかで流れが変わってきます。

 

過去に受給した方:申請書類を準備して、直接、事業復活支援金のHPから申請。

過去に受給していない方:事業復活支援金のHPでID取得→登録確認機関(税理士)から事前確認をうける→申請書類を準備して、事業復活支援金のHPから申請。

 

このような流れになります。
弊社も登録確認機関となっておりますので、事前確認を希望される顧問先の皆さまはご連絡ください。

申請書類

税理士と顧問契約している方は以下5つの書類が必要です。

  1. 履歴事項全部証明書(法人の場合)or免許証等の本人確認書類(個人)
  2. 過去の確定申告書類の控え
  3. 対象月の売上台帳等
  4. 振込先の通帳コピー
  5. 宣誓書・同意書(事業復活支援金HPから入手可)

2、3については、税理士に伝えれば入手可能ですので、ご自身で1、4、5の書類を揃えてください。

まとめ

事業復活支援金の概要を説明しました。
大事なことなので、何度も強調しますが、結論として申請を焦らないでください

給付額を計算してみて、給付上限額まで届いていなかったら、今年の3月までの売上データが出揃うまで待つのも、よい戦略かと存じます。

弊社として、顧問先様限定で、登録確認機関としての事前確認は無償で行っています。
ニーズがありましたら、お問い合わせください。

石川県で、事業復活支援金について悩んでいる方は、石川県金沢市にある当税理士法人にお声がけください。

この記事を書いた人

野村 篤史税理士法人のむら会計 代表
金沢で50年続いている会計事務所、税理士法人のむら会計を運営。
ITの知識・金融機関監査の経験を生かし「関わる人の納得いく決断と安心を誠実にサポートする」ことをミッションに活動している。

【主な保有資格】
公認会計士 登録番号26966 
税理士 登録番号125179 

【著書・掲載実績】
図解でざっくり会計シリーズ2 退職給付会計の仕組み(中央経済社)
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