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前回、「株式会社」と「合同会社」の違いをご説明しましたが
当然それぞれ特徴のある法人であり
運営者自身がやっていきたい事に
適した組織形態を選ぶ方が望ましいといえます。

では、「合同会社」は
どのような事業に向いているのでしょうか。

合同会社に適した

個人の能力で小規模に始める事業

事業開始において
比較的資金を必要としない
コンサルティングやプログラマー
デザイナー、インストラクター
講師や専門家など個人の能力に紐づく事業です。

個人事業と合同会社で比較すると
法人格がある事で信用力が上がります。

知識、ノウハウを持った人と資金をもった人が共同で始める場合

新商品のアイデアやノウハウを持っている人と
資金提供可能な企業と共同で会社設立する場合です。

この場合、株式会社を設立して運営すると
利益の分配などで不都合が生じる事があります。

基本的に株式会社では出資した金額に応じて
利益が分配されるという仕組みになっています。

アイデアやノウハウの提供者は
会社に大きく貢献しても
出資している金額が少なければ
それに応じた利益しか受け取れません。

一方、合同会社の場合
出資の比率に関係なく利益配分を行う事ができ
会社を運営できます。

社名を気にしない事業

社名を気にすることなく
ブランド化ができる事業形態である
インターネット中心の会社
飲食業、理美容業、教育関連などです。

飲食業や理美容業の場合は
店舗の名前が先行するため
法人格は別に気にしない方が多いです。

インターネットサービス会社も
サイト名と会社名が違うケースが多いため
設立しやすい合同会社を選ぶ方もいます。

とにかくすぐに法人化したい場合

口座の開設や取引先との契約上
法人格は必要だが
株式会社であることにはこだわらない場合です。

例えば
何かの許認可を取得するために必要な場合や
取引先やインターネットモールに出店するのに
法人でなければいけない場合などです。

株式会社と比べると
合同会社は設立にあたって
必要な手続きが少なくなっています。

その為かなり短期間のうちに
設立登記まで済ませる事ができます。

また設立に必要な費用の面においても
株式会社に比べて合同会社は
10数万円安く済みます。

そういった意味では
とにかく何でも良いので
法人を設立したいといった時は
合同会社がスピード・必要経費の両面において
かなりおすすめといえます。

また、とりあえず合同会社を設立しておいて
後から会社の成長度合いに合わせて
株式会社に変更するという事も可能なので
もし後から
株式会社でなければならないような事情が発生しても
対処する事ができます。

大規模な組織であっても柔軟に運営したい場合

合同会社は
何も1人会社や
小規模会社だけに向いている組織形態ではありません。

柔軟な経営が可能となる為
元々大規模な株式会社から
組織変更して合同会社になるケースもあります。

最近の有名なところでは
アップルジャパンや西友などがそれに該当します。

株式会社の場合
決算公告の義務があったり
株主総会や取締役会を開催しなければならなかったりと
色々手続きが義務化されています。

しかし合同会社には
決算公告や株主総会の開催の義務がありません。
その分手間がかからないという訳です。

また出資者と経営者が原則として同じなので
出資者によって経営者の行動が縛られるといった事も
おこらないのです。

つまり合同会社では
より柔軟で素早い経営が可能となるのです。

こういった事を踏まえて
あえて株式会社から合同会社へと組織変更を行う企業も
増えつつあるのが現状となっています。

まとめ

合同会社に向く事業と
向かない事業の目安はつきましたか?

専門的な話にもなってくるため
迷ったり悩んだりしたら気軽に相談ください。

納得いく選択をサポートいたします。

この記事を書いた人

野村 篤史税理士法人のむら会計 代表(公認会計士・税理士)
金沢で50年続いている会計事務所、税理士法人のむら会計を運営。
ITの知識・金融機関監査の経験を生かし
普通の税理士事務所+αのサービスを提供。

【著書・掲載実績】
図解でざっくり会計シリーズ2 退職給付会計の仕組み(中央経済社)
賢い節税で会社を強くする方法教えます(月刊経理ウーマン 特集ページ) 
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