キャッシュレスでポイント還元。登録はお早めに
こんにちは。石川県金沢市にある税理士法人のむら会計、公認会計士・税理士の野村です。
10月からの消費税増税による景気冷え込み対策として
キャッシュレス決済で5%のポイントがつく
消費者還元事業、という制度ができます。
「消費者還元事業。キャッシュレスでポイント還元」で
触れた内容ですが
消費税10%が間際に迫った今
とても重要な話なので
改めて記載します。
早めに手続きが必要
経済産業省が管轄している
キャッシュレス推進協議会サイトの
画面コピーが上になります。
1,2ヶ月前までになかった記載が1つ増えました。
「申込は可能な限り7月中に!」
という記載です。
この記事を公開したのが8月初旬ですので
7月の申込は無理な形になっています。
ただ、「7月中に!」という記載が出始めたのも
1ヶ月以内のことですので
8月に入ってから手続きをしても
さすがに間に合わせてくれるのではないかと。
とはいえ、対象となる事業者はすぐに動きましょう。
そもそも、なぜ対応が必要なのか
シンプルに記載すると
対応ができている店舗と
できていない店舗で
集客力に差がつくからです。
同業態・同規模の店舗だとしても
対応済みの店舗でキャッシュレスで買い物
=お客さんに5%ポイント
対応できない店舗
=当然ポイントがつかない
という形になったら
お客さんはどちらの店舗を選ぶでしょうか?
キャッシュレス決済に慣れたお客さんでしたら
どうせなら5%ポイント還元が
うけられる店舗を選ぶかと。
そのため、対応することがオススメです。
対象となる事業者は?
以下事業者が対象となります。
また、対象となるのですが
漏れやすい事業者として以下2つがあります。
・ネットショップを運営している事業者
→ネットショップも5%還元が可能です。
既に、楽天市場、Yahoo!ショッピングは
還元事業の登録の受け付けを開始しています。
・クレジット決済を既に導入している店舗
→キャッシュレス、と聞くと
PayPayやLINEペイのような
QRコード決済を想像しますが
クレジットカードで決済された場合も
10月からは5%ポイント還元の対象です。
ただし、5%還元となる前提が
以下手続きをしていることであるため
できるだけ早めにカード会社や
キャッシュレス決済を扱っている会社に
確認して手続きを進めましょう。
何をしなければいけないのか
10月からお客さんに
5%ポイント還元してもらうためには
以下手続きが必要です。
<STEP1:キャッシュレス決済の選定、加盟>
既にクレジットカード決済や
QRコード決済を採用している事業者は不要ですが
もし採用していない場合は
まずは業者を選定し加盟するのがオススメです。
理由は先ほど記載したように
キャッシュレスに対応しないと集客力に差が出てしまうから。
なお、弊社もニュースレターを書くために
実体験をしようとPayPayに加盟してみましたが
簡単、かつ、コストもしばらくはかかりません。
消費者還元事業、が
行われている間だけでもよいので
何かしらのキャッシュレスサービスを利用するのがお勧めです。
<STEP2:消費者還元事業の加盟店IDを取得する>
キャッシュレス決済を導入したら
経済産業省に加盟店IDを発行してもらいましょう。
実務的には、クレジット会社や
PayPayなどの運営会社と連絡をとって
「消費者還元事業を利用したいのだが
手続きをどうしたらよいのか」
と聞いてもらえれば手続きは進んでいきます。
また、丁寧な業者でしたら
案内が既に来ていますので
案内に従って進めていきましょう。
なお、その際に個人事業主の場合は
「税務署押印済みの確定申告書」を
求められることがあるようです。
顧問税理士に依頼しなければ手元にないケースもありますので
ご注意ください。
<STEP3:キャッシュレス決済会社に消費者還元事業の登録申請をする>
キャッシュレス決済の手段が1つでしたら
STEP2でキャッシュレス決済会社と連絡をとった際に
同時に、キャッシュレス決済会社としての
登録申請をしてくれるので追加手続き不要です。
一方で、クレジットカードも使えるし
PayPayも使える、という形で
クレジット会社に経済産業省への加盟店ID取得を依頼していたら
PayPayへも登録が必要な形になります。
PayPayにはSTEP2で取得した加盟店IDを伝えるとともに、別途、登録申請していきましょう。
まとめ
消費者還元事業について
5%還元、というのはお客さんにとって
とても大きな話になります。
10%に消費税がなっても
実質5%負担となり
逆に今までの8%消費税より負担が軽くなるので。
慣れない手続きかとは思いますが
ぜひ、キャッシュレス決済会社に連絡をとってみてください。
この記事を書いた人
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金沢で50年続いている会計事務所、税理士法人のむら会計を運営。
ITの知識・金融機関監査の経験を生かし「関わる人の納得いく決断と安心を誠実にサポートする」ことをミッションに活動している。
【主な保有資格】
公認会計士 登録番号26966
税理士 登録番号125179
【著書・掲載実績】
図解でざっくり会計シリーズ2 退職給付会計の仕組み(中央経済社)
賢い節税で会社を強くする方法教えます(月刊経理ウーマン 16年10月号 )
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