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3月15日の確定申告。
個人事業がある方にとっては
嫌でも所得税の計算と向き合うことになります。

そんな所得税の計算方法。
よくある誤解とあわせて
解説します。

所得税の税率表

以下の表を見たことはありますか?

税率表

これを見ると
所得が高い人は税率が高く
所得が低い人は税率が低い
ということがわかるかと。

この表の読み方
以下のような誤解をしていませんか?

よくある誤解

「所得が331万円になってしまった。。。
330万円までは税率が10%で
それを超えると20%になるから
何とか1万円所得を減らせないか!?」

このような内容の相談をうけることがあります。
きっと、頭の中で
以下の計算をしているのかと。

――――――――――――――――

<所得が330万円の場合>

330万円×10%=33万円

<所得が331万円の場合>

331万円×20%=66.2万円

<差額>

66.2万円-33万円=33.2万円(税金が増える)

――――――――――――――――

数値で見ていただいたら
感じるかと思いますが
実際にはこんな形で
税金の計算は行われません。

では、どのように行われるか。
以下のように計算していきます。

 

正しい計算方法

所得が331万円の場合の
実際の計算方法としては
このようになります。
――――――――――――――――
195万円×5%=97,500円
135万円×10%=135,000円
1万円×20%=2,000円

97,500円+135,000円+2,000円
234,500円
――――――――――――――――
計算式だけ見ると
「?」が浮かぶかと。
1ページ目の税率表に記載された金額については

「195万円までは5%の税率」
「195万円を超えて330万円までは10%の税率」
「330万円を超えて695万円までは20%の税率」

という読み方をします。
結果として、以下のイメージとなります。

税率の図

正しい計算方法

つまり、所得が331万円の場合は

「331万円のうち、195万円分が5%」
「331万円のうち、(330万円-195万円)=135万円分が10%の税率」
「331万円のうち、(331万円―330万円)=1万円分が20%の税率」

となります。
この多段階の計算が面倒
ということで利用するのが
1ページ目の税率表の「控除額」。

所得が331万円の場合は

331万円×20%-427,500円=234,500円

と、簡単に電卓をたたけば
出るようになっています。

ちなみに330万円の場合は

330万円×10%-97,500円=232,500円

と差額が2,000円。
増えた1万円×20%=2,000円だけ
税額が増えるのがわかりますね。

まとめ

意外と誤解が多い
所得税の計算方法について
解説しました。

ぜひ正しい知識を持って
正しい節税をしていきましょう。

この記事を書いた人

野村 篤史税理士法人のむら会計 代表(公認会計士・税理士)
金沢で50年続いている会計事務所、税理士法人のむら会計を運営。
ITの知識・金融機関監査の経験を生かし
普通の税理士事務所+αのサービスを提供。

【著書・掲載実績】
図解でざっくり会計シリーズ2 退職給付会計の仕組み(中央経済社)
賢い節税で会社を強くする方法教えます(月刊経理ウーマン 特集ページ) 
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